一人暮らしをしていると、一番身近の食材といえばお米ですね。おかずはなくても、お米は炊くって方は多いのではないでしょうか?今回は「お米」にスポットを当ててみました。何よりも身近な食材だけど、多種多様のお米が出回っていてどれを選べばいいかわからない、なんてことありませんか?ごはんをおいしく炊くコツなどもあわせてご紹介します。お米屋さんやスーパーの米売り場に行くと、本当にたくさんの産地・銘柄・価格のお米が並んでいて、どのお米を選べばいいのか迷うことも…。そこで多くの人は、“魚沼産コシヒカリ”“秋田産あきたこまち”などの、いわゆる「ブランド」で選んでいるのではないでしょうか。また、最近は食の安全性を重視する風潮から、“無農薬有機栽培”“減農薬”などの表示を掲げているお米も多く見かけます。ところで、日本には現在、何種類くらいのお米があるのでしょう? 農林水産省によると、登録されている稲の品種だけで470種類を超えています。もちろんこれにはもち米も含まれていますが、それにしても膨大な数。この中で「ブランド米」と呼ばれているものは、ほんの一部なんです。では、ブランド米以外のお米はあまりおいしくないのでしょうか?お米の出来不出来は、日照時間と、昼夜の寒暖差に非常に左右されるのだそう。これは農作物全般に言えることですが、例えばいくら暑くても、太陽の光が十分に降り注いでいないと、植物は光合成がうまくできず、結果として実が十分に育ちません。また、昼間は気温が上がり、夜間は涼しい風土であるほど、しっかりした味わいの農作物に育つのです。つまり、野菜や果物の出来がよくない年は、お米の味も落ちる…ということ。たとえブランド米であっても、その年の産地の気候がよくなければ、より条件の揃った気候で育った無名のお米に、味で負けてしまうこともあり得るというわけなんですね。
たとえ良質のお米でも、炊き方が間違っていれば、お米本来のおいしさを十分に引き出すことはできません。そのために最も重要なのが、お米にしっかり水を吸わせること。おいしいお米は、よく“甘い味がする”と言われますが、これは米の主成分であるでんぷんがだ液と混ざり合って、甘みに変化するためです。お米のでんぷんはもともとβでんぷんで、これをα化(糊化)する工程が炊飯。中心まで均一にα化することが、おいしいごはんの秘訣です。そのためには、お米に十分水を吸わせることが大切。どんなお米でも十分水を吸わせれば、おいしく炊ける要素を持っているのです。ところで、お米の銘柄によっては、気温が違うと水を吸う力も変化するものがあるようです。“コシヒカリ”は、その変化が大きい銘柄のひとつ。ある実験では、60分ほどで100%の吸水量に達していたコシヒカリが、翌月のテストでは倍近い時間がかかったという結果が出ています。逆に“ひとめぼれ”などは、気温の変化による影響が少なく、比較的安定した吸水力を発揮します。 ところで、お米をとぐ手間がない、洗米時に使う水が節約できて廃水も出ないから地球にやさしい…などの理由で人気の“無洗米”。でも、本当はどれだけ便利なのでしょうか?実は無洗米は、ぬかや蒸したタピオカなどを使って、お米についている余分なぬかを落としたもの。水洗いしているわけではないので、お米の中の水分量は変わっておらず、炊飯時には通常の白米と同様、しっかり吸水時間をとる必要があります。しかも、無洗米は吸水率があまりよくないため、白米よりも長めの吸水時間が必要。つまり、無洗米をおいしく食べようと思ったら、短縮した洗米のための時間以上を、吸水のために使うぐらいの心意気(?)がなければダメということになりますね。